« 6.6ショック | トップページ | グリーンシート、これからの10年 »

2007年8月22日

開示情報の質

企業活動の結果として会社内の各現場で日々発生する売上や経費の数値は、各社の決められた方法で記録され、後に集計され企業の経営成績としてまとめられます。
発生する数値の記録や数値を集計するプログラム作成には人が介在しますので、ここで人的ミスが起きると誤った数値が生じてしまいます。さらに、人を介して数値の転記や集計を繰り返すと誤りの生じる可能性が高まります。

紙媒体での数値報告に慣れている経営者は、その数値がどのような過程で生成され報告されているのか一度確認するべきです。その生成過程の信頼度や所要時間を確認し、その仕事が適正に行われているのか厳格に判断するべきです。経営者は、このような確認ができる立場にありますが、一般の株主は企業が公表する数値を鵜呑みにするしかないのです。

グリーンシートの登録企業も上場会社並みにTdnet(適時開示情報伝達システム)による適時開示を実施していますが、その公表情報の質には問題が大いにあります。
例えば、アイジーコンサルティング(1714)・ 春うららかな書房(3380)・ アイリンク(3761)は、今月公表した四半期の貸借対照表で、「株主資本合計」の額を「利益剰余金合計」と同額表記するという同じ間違いをしています。上場企業のケースでは、このような間違いに遭遇した記憶は今のところありません。
(新会社法が施行された2006年5月以降に終了する事業年度から適用された新基準では『株主資本』は、資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式の合計となりました。以前は『株主資本』は、『資本の部』や『純資産』と同じものを指していましたが、『株主に帰属するもの』として限定的にとらえるようになりました。)

この間違いは、新基準による『株主資本』の概念が変わったことを理解していなくても、貸借対照表の見方をわかっている人が見れば一瞬にしておかしいと気づくはずです。前期末の決算で公表された貸借対照表では「株主資本合計」は正しい金額が表記されていたにもかかわらず、3ヵ月後の四半期のものでは誤った数値に変わっています。これは前期末の決算公表と四半期公表では数値の生成過程が異なることの証です。
このような誤った貸借対照表がTdnetを通じて公表され、かつ何日経過しても訂正されないとなると、グリーンシートの情報開示は大丈夫かと思ってしまいます。

|

« 6.6ショック | トップページ | グリーンシート、これからの10年 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3951/16202473

この記事へのトラックバック一覧です: 開示情報の質:

« 6.6ショック | トップページ | グリーンシート、これからの10年 »