「グリーンシート」の名称は、米国の「Pink Sheets」を模したようですが、その制度はかなり内容が違います。Pink Sheetsを運営するのは、over-the-counter (OTC) securities markets(店頭証券市場)の値付けをしているPink Sheet LLCです。Pink Sheetsを定義する法的制度がある訳ではなく、「Pink Sheet LLC」という一つの有限責任組織の値付け対象となっている銘柄群が「Pink Sheets」なのです。Pink Sheetsへの登録基準は存在せず、SEC(米証券取引委員会)への財務情報提出義務はありません。
Pink Sheetsの上位に位置づけられるものとして「OTC Bulletin Board(OTCBB)」があります。Pink Sheets同様NASD(全米証券業協会)による審査・登録基準はありませんが、SECは1999年からOTC Eligibility Rule(店頭証券適格ルール)を定めSECへの財務情報提出義務を課しました。現在約3200銘柄が220社程度の証券仲介業者によりNASDAQのシステムを用いてマーケットメーク売買されています。売買代金は月間30~50億ドルで推移しており、これはグリーンシートの1700~2800倍もの規模になります。
これに対し、日本のグリーンシートは売上・利益水準等の基準は無いものの、法令遵守状況や適時開示体制の整備・成長性などの審査を証券会社が行い、1期以上の適正意見の監査報告書を求められます。米国の「Pink Sheets」「OTCBB」よりも登録基準が厳しくなっているといえます。
従って、グリーンシートが日本版Pink Sheetsと理解されているなら、大きな誤解です。グリーンシートの規模が広がること無しに、審査無しのPink Sheetsのような証券市場が日本で成立することはないでしょう。
最近のコメント